ライトトラップでスリリングな夏の夜の出会いを!

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コラムニスト:堀口和重
vol.4 夏夜のスリルある出会いを求めて


いよいよ夏!海のシーズン到来ですね。
夏は海だけではなく、夜も楽しいイベントがいっぱい!
「花火を観に行こう!」「いや、肝試しでスリルを味わおう!」など、色々な計画で頭の中がいっぱい!という方も多いのでは?
そんな真夏の夜遊びはもちろん楽しいですが、夏の海の夜遊びはもっと楽しいです。

空に打ち上がる花火よりまぶしく、おばけ以上にスリルのある出会ったことのない生き物たち。出会った夜は、興奮して一睡もできなくなってしまう…かも?笑
ライトトラップで見られる真夏の夜の夢、ショーのスタートです!

夜も眠れなくなるほど、大興奮の生き物たちって?イルカ?巨大なサメ?ダイオウイカ?
いえいえ、実はもっと身近で、小さな世界の生き物たちなんです。そして、それは夏の夜に防波堤にライトを1本持っていくだけで、呼び寄せることができるんですよ。

そして意外にも、皆さんはその生き物たちを食卓で見たことがあるかもしれません。
子供の頃、釜茹でシラスやちりめん雑魚に入っている謎の生物を見たことはありませんか??(最近はうまくシラス以外の生き物を 取っているようでほとんど見かけなくなりました)
気になってはじいたり、箸で取って観察したり…「なんだこれ?」と思った人がほとんどだと思います。それ実は、カニやエビの子供たち、ゾエアやメガロパというプランクトンの世界の生き物なのです。
ゾエアやメガロバなんて、ちょっとおばけみたいな名前ですよね?皆さんのよく知る、カニやエビの成長のステージのことです。

成長順を簡単に説明すると、
■カニ・エビの場合……ゾエア→メガロパ幼生→成体

ということになります。あんまりピンとこないですよね?ここから写真で説明しますね!


ヘイケガニの仲間のゾエア

ここのところ、たくさん集まり確認できているゾエア。この長い鼻??のようなものを持つのが特徴。
前回にお話したチョウチョウウオのトリクチス幼生はイシモチたちに口の中に入れられた時吐き出された、とお伝えしましたが、このゾエアのながーい鼻は、そのように食べられた時に刺さるような仕組みになっているのでは?と考えられているようです(魚に食べられて吐き出されたのをみたという方もいます)

こちらはまた別種のとあるカニのゾエアです。


とあるカニの仲間のゾエア

ゾエア自体も形が皆違うので同定が非常に難しいのです。未だに学者の方でも何がなにになるのかわからない生き物もいるようです。
ある程度大きくなると今度は次のステージのメガロパへと姿を変えます。


メガロパ

特徴としては手足を出し入れしながら泳ぐようになります。そうしてだんだんと、形がカニへと変化しています。
さらにもう一種類、皆さんにお見せしたいのがこちらのメガロパ。


ミズヒキガニの仲間のメガロパ

全く想像ができないと思いますが、実は冬に深いところから産卵行動をするために上がって来るミズヒキガニの仲間のメガロパなのです。
メガロパの仲間のほとんどは水面付近を移動していることがあります、防波堤の上などから海にライトを当てて、寄ってくることもあるかも…です!

どうですか?写真を見てゾゾゾっとしました?笑
こんなやつらが、ライトトラップの光を浴びて夜の海に現われる…この興奮、スリルはなかなか味わえません!
みなさんもぜひ!光でこの小さな世界の生き物たちを呼び集めてみてはいかがでしょうか?

きっとこの夏忘れられない、素敵な出会いになると思いますよ。

コラムニスト

堀口 和重(ほりぐち・かずしげ)さん
西伊豆大瀬崎の<大瀬館マリンサービス>でガイドとして勤務。好きな生物は、クラゲ類・幼生類・ホタルイカモドキの仲間などの浮遊系。水中写真家・阿部秀樹氏のライトトラップに影響を受け、3年前よりナイトダイビングが可能な日は撮影&ガイドを行っている。1986年生まれ。

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