巻貝の浮遊幼生の話 南方編

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堀口和重の撮ったどぉ〜!ライトアップ獲物図録

コラムニスト:堀口和重
vol.29 巻貝の浮遊幼生の話 南方編

皆さんは、巻貝の仲間の赤ちゃん時代の姿を見たことがあるでしょうか?たぶんないですよね?じつは一部は幼生時は浮遊して生活を送っているのです。

過去のコラムで、大瀬崎に現れたマクジリヴィリア幼生(巻貝の仲間)を紹介したことはあるのですが、今回は南の海で撮影した巻貝の仲間の赤ちゃんを紹介しますね。

>>以前のコラムはこちら
vol.9 集まらない…けど、見られるかも!魅惑の生き物たち

まず、最初に言えるのは‥‥、なんの幼生なのかわからないことが多い! これはどの浮遊生物もいっしょなのですが、とくにこの仲間は研究がまったく進んでいない分野なのです。

貝の仲間の幼生には一般に見られる巻貝(ヤツシロガイ科などなど)のほかに、ゾウクラゲ類やハダカカメガイ類もはいっているようで、同定がとても難しく、幼生時期の種類や名前については詳しくわかっていません。

ちなみにこの写真は小笠原で撮影したゾウクラゲ科の仲間。幼生時はぺデリベリジャー幼生と呼ばれ、浮遊生活を送っていて、殻を持っているようです。

これは小笠原で見られた、巻貝浮遊幼生。ベリジャー幼生やもしくはぺデリベリジャー幼生の可能性があるようです。もしゾウクラゲなどの幼生だったとすると、殻は成長するとな くなるようなのでおもしろいですね。

こちらは6つのベーラムを持つ巻貝浮遊幼生。

大瀬崎でも似たような種類が見られたマクジリヴィリア幼生。まだ成長段階なのか内臓部分が透けて見えています。この写真と合わせて、上の4つの幼生はすべて小笠原の父島で外洋を流している時に見られました。

また奄美大島に行った時はベーラムの短い巻貝幼生いました。潮通しのいいビーチで、巻貝浮遊幼生を数個体確認することができました。

ちなみに今回ご紹介した巻貝浮遊幼生たちは集光性はないので、ライトトラップでは集まりません。

参考書籍 日本クラゲ大図鑑

撮影場所 小笠原父島 奄美大島

撮影協力 ウラシマン ダイビングサービス 小笠原、奄美大島ダイビングショップ ネイティブシー奄美

ライン

コラムニスト

堀口 和重(ほりぐち・かずしげ)さん
西伊豆大瀬崎の<大瀬館マリンサービス>でガイドとして勤務。好きな生物は、クラゲ類・幼生類・ホタルイカモドキの仲間などの浮遊系。水中写真家・阿部秀樹氏のライトトラップに影響を受け、3年前よりナイトダイビングが可能な日は撮影&ガイドを行っている。1986年生まれ。

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