今月のダイバー ボートピア横浜統括部長 牧野 浩一さん

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今月のダイバー ボートピア横浜統括部長 牧野 浩一さん

特集


男女差、年齢制限がないことが、
ボートレーサーとダイバーの共通点です

文=須賀 潮美 人物撮影=尾﨑 たまき

ダイビングを始めた時の感動を持ち続ける

ボートレースの場外舟券発売場である〈ボートピア横浜〉は、横浜・関内の街中にあり、気軽に訪問できるロケーションに立つ。ボートピア、ミニボートピアなど全国に56か所ある場外発売場の中でも、有数の規模とグレードの高い設備を整えている。その統括部長(支配人)の牧野浩一さんは、オフタイムにはダイビングを楽しみ、経験本数500本を超えるベテランダイバーだ。ダイビングに出会ったのは中学生の頃、親戚のおじさんに連れられて素潜りを始めて以来、コンスタントに潜り続けている。
「とにかく、海が好きなんでしょうね。ガイドに『何が見たいですか』と聞かれると、皆さん、ウミウシや大物、地形などとおっしゃいますけど、僕はなんでもいいんです。ただ、海の中にぼうっといて、自分の吐く泡を眺めているだけでも幸せなんです」
ダイビングを始めた頃の感動を長年持ち続けている。根っからの海好きで、ダイビングがとにかく好きなのだろう。ログブックも自身が見た風景や生き物の絵とともに書き続けている。休みがあればダイビングに。1人でも、職場の仲間とも、ダイビングで出会った仲間とも行く。フレキシブルに行動することが長続きの秘訣なのかもしれない。
「3日あれば沖縄本島に飛びます。アフターダイビングで街に行くのも好きなので、離島よりも本島です。なかなか長期の休みがとれないのですが、一昨年はどうしても行きたかったフィリピンのトゥバタハリーフに行きました。世界遺産にも登録されている、極上のサンゴ礁で思う存分ダイビングを楽しんできました」
この旅で牧野さんがもっとも驚いたことが、当時450本以上の経験があったにもかかわらず、初心者グループに入れられたことだ。
「ゲストは僕を含めて11人。70歳過ぎで1000本、68歳で800本という女性ダイバーもいて、メンバーはそんな人ばかりで、僕なんて若造だったんです。スゴイな、この人たちはと思いました」
牧野さんを圧倒した高齢の女性ダイバーは、セッティングも器材の装着も人の世話にはならない。行動はゆっくりしているが自身のペースを知っていて、スタート時間を計算して行動する。すべてに無駄がなく、ダイビングスキルも舌を巻くほどうまかった。
「この貫禄はなんなんだろう。こういうダイバーに出会えて心からうれしかったし、憧れました。僕も生涯ダイビング楽しめると思えました」

ボートレースと
ダイビングの共通点

牧野さんはボートレーサーとダイバーに通じるものとして、男女差がないこと、年齢制限がないことを挙げる。
「ボートレースは男女混合です。女性が男性に交じって同条件で勝負をして、しかも勝つんですよ。フェアなんです、男女のハンディがない。ダイビングも男性も女性もない。健康であれば、幾つになってもできる。ボートレーサー同様、定年はありません。しかも川や湖、海など、水と深い関わりがあることも共通しています」

2013年の11月に石垣島で500本記念ダイブを迎えた(写真本人提供)

ボートレーサーは他の選手と戦う前に、水面のコンディションと戦っている。乗艇前は、水温、気圧、潮汐など水面状況によりレース運びを考え、本番を迎える。ダイバーも海況を調べ、波や流れを計算して、五感で海を感じながらダイビングをする。
もう1つ共通することは、自分の器材を大切にすることだろう。ボートレースの勝負の鍵を握るモーターは、レース毎に抽選で与えられるが、その整備は自身で行う。牧野さんも自身のダイビング器材を大切にし、たとえ旅行のついでに1日だけダイビングするときでも、自分の器材を持参する。
「レンタル器材を使うことはまずありません。器材トラブルは一歩間違えば大事故につながることもあります。それに使い慣れない器材だと、ダイビングが快適じゃなくなりますから。フィンも神子元島に行ってから、それまではジェットフィンだけでしたが、ワープフィンを買い足して、ダイビングスタイルによって使い分けるようになりました」
牧野さんは神子元島でハンマーヘッドシャークに遭遇したとき、フィンの重要さに気づかされた。潮流の中、一気に潜降し水底の岩につかまる。つかまれなければあっという間に流されてしまう。ハンマーヘッドシャークが現れたら、競争するようにダッシュで泳ぐ。そのエキサイティングな潜り方に度肝を抜かれた。
「ダイビングは、スポーツで冒険なんだということを初めて知りました。それまでは、散歩だと思っていましたから。ダイビングの概念が完全に変わりました。神子元島で潜った後はしばらく『今までのダイビングはなんだったんだろう』と、呆然としてしまいました。ゆったり潜るのも好きですが、それ以来、流れのある場所のエキサイティングな潜り方も好きになりました」
昨年秋の石垣島ダイビングで、念願の500本を超えた。500本にこだわりを持ったのは、いつかは行きたいと憧れるモルディブ赤道クルーズの参加条件が、経験本数500本以上のためだ。その参加条件をクリアした今年はモルディブの海に、温和な表情で微笑みながらダイビングを楽しむ牧野さんの姿があるだろう。

ボートピア横浜

神奈川県横浜市中区扇町3-7-1(JR関内駅から徒歩7分)
Tel.045-227-1173 http://www.bpy.jp

平和島をはじめ、全国24のボートレース場で行われるレースの中から1日最大5場60レースの舟券を発売する。5階まであるフロアは、2&3階は一般席、4階はゆったりとしたシートの有料席、5階のVIPフロアには、団体個室のロイヤルルームをはじめ5つのタイプのルームがあり、質の高い空間を提供する。明るく、開放的な〈ボートピア横浜〉は女性や初心者にも人気が高い。1階のインフォメーションコーナーでは、初心者向けのガイダンスも行っており、女性のボートレースアドバイザーが、施設の案内、舟券の購入方法、レースの楽しみ方などを教えてくれる。毎日朝10時からの開館で、入館料は無料、年間360日営業。夜9時まで営業していることから、横浜観光や会社帰りに気軽に立ち寄れる。

横浜市は、ボートピア横浜からの交付金である「環境整備費」を活用し、公園整備などを推進している。このようにボートピアの収益金の一部は、地域の活性化にも使われている。なお、ボートレースの社会貢献に関しては、アザラシの“ていちゃん”が登場するサイトにて詳しく解説されている。http://www.teichan.jp