今月のダイバー ボートレーサー 川口貴久さん

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今月のダイバー ボートレーサー 川口貴久さん

レースもダイビングも
頭の中は空っぽ、無心になります!

文=湊 亜弥子 人物撮影=田野 晋一

小さい頃からずっと憧れ続けたボートレース

凛々しい顔立ちが印象的な川口貴久選手は、全レーサーのうち20%しかいない、A1というトップクラスで活躍する。物心ついた頃からボートレーサーになるのが夢だったと、穏やかに語り始める彼の言葉からは、ブレのない強い信念が感じられる。
「小さい頃から祖父や親戚にボートレース戸田によく連れて行ってもらい、レースの迫力やエンジン音にずっと憧れていました。17歳で養成学校の入学試験を受け始めたんですが3年間落ち続け、6回目でようやく合格。訓練も厳しく途中で断念する人も多いですが、僕はようやく入れた夢の世界が楽しくて、辞めたいと思ったことはなかったです」
6艇が最高時速80㎞で水面を滑走し、600mコースを3周回するボートレースは、180度ターンをする際にもスピードを落とさず華麗な追い越しを見せたり、ときに船体をぶつけ合いながら順位を競うことから、水上の格闘技と呼ばれる。戦法も多彩で、川口さんはターンの際に外から内へと切り込んで勝ち抜く「まくり差し」を得意とする。スピードと緻密なハンドルワーク、判断力を要するこの戦法は、高度な技術が必要だ。
「いつも積極的なレースを心がけていて、やはりまくり差しが決まったときは最高に気持ちいいですね。つねに内側を走る選手にプレッシャーを与える存在でありたいし、逆転ホームランのような、見ている人の印象に残るようなレースができたら、と思っています」
とはいえ、6艇それぞれが1秒間に20m以上も進む高速の世界で、一瞬一瞬戦略を考え、周りの動きも読みながらボートを操るのは容易ではない。勝敗を左右するスタートもタイミングを逸すればフライングとなり、ボート同士の接触や転覆の危険も伴う。選手は実績によりA1~B2の4階級に分けられるが、その評価は半年ごとに行われ、フライングや事故罰則は審査にも響く。トップのA1をキープするのも厳しい世界で、川口さんは高いスピード能力がありながら、近年はフライングや事故もほとんどない堅実な腕前も持ち合わせる。その秘訣を尋ねてみると、
「レース中は頭で考えないようにしていますね。昔は戦略を考えたりイメトレをしたこともありましたが、頭で考えると何もできなくなるので、ひたすら無心に、その場の感覚と判断に任せています。レース後も勝敗で感情の波を作らず、なるべくフラットでいるようには心がけています」


石垣島でのダイビングオフショット

ダイビングは、もっとも自然体に戻れる時間

心をフラットに、余分なマインドも削ぎ落とすことで、よりいっそう精神力や判断力が磨かれたという川口さん。海に入ると陸のことも吹き飛び、無条件にニュートラルになれるダイビングは、そんな彼の心をたちまち虜にした。
「ダイビングを好きな理由はたくさんありますが、いちばんはやっぱり頭の中を空っぽにできることです。海の中にいると本当にリラックスできますし、景色も生き物も何を見ても感動の連続ですから!」


〈ボートピア横浜〉の1階には、ギャラリースペースも充実している

もともと自然遊びが好きで10年前から年に一度は沖縄の島々を訪れ、5年前には石垣島でスノーケリングを体験した。そこで麗しき海中世界に感動し、「水中から見たら、もっとおもしろいだろうな」と、3年前に奥様と石垣島でCカードを取得した。
「ダイビングを始めてからは、趣味を思い切り楽しむためにも、頑張っていい成績を残そうと思うようになって、仕事とプライベートのメリハリがつきました。それに、普段はボートレーサーという肩書きからか、人と話すのに壁を感じることもありますが、ダイビングのときはボーダーレス。海の中をみんなでいっしょにシェアして会話も弾みますし、職種の違う人たちの話を聞けるのもすごく楽しいです。そういうのって普通はなかなかないですよね。前にすごく元気な60代の女性3人組といっしょになったんですが、僕もいくつになってもこうやってダイビングを楽しんでいたいなと、いい刺激をもらえたりもしました」

幻のバラクーダに会える日を夢見て
石垣島に定期的に通いながら、GBRや伊豆も潜り、海それぞれに魅力や出会える生き物も違うことを知ったという川口さん。最近はますます、世界の海に夢を膨らませている。
「石垣島で見たマンタも感動しましたが、オーストラリアのGBRでバラクーダを見たとき、フォルムのカッコよさや泳ぎの優雅さに大興奮しました。今は何を見ても感動しますが、バラクーダはとくに大好きです(笑)。幻のゴールデンバラクーダがフィリピンにいると聞き、今また夢が1つ増えたところです。これからも一戦一戦、自分らしい迫力あるレースでもっと成績を上げながら、いつか黄金色のバラクーダに会いに行きたいですね!」



川口選手の出走予定
6月12~17日住之江に出走予定。以後のスケジュールはボートレース公式サイトの「ボートレーサー検索」で確認できる
www.boatrace.jp

01,女性スタッフも多く、明るい雰囲気。ボートレースビギナーへの案内も丁寧だ 02,JR関内駅から徒歩7分という好立地 03,ロイヤルルームは、在席投票システムも採用。最大6名でグループ利用も可能 04,2階と3階は、入場無料の一般席。最大8つのレース場を迫力ある大型映像で楽しめる

ボートピア横浜

神奈川県横浜市中区扇町3-7-1(JR関内駅から徒歩7分)
Tel.045-227-1173
www.bpy.jp

1日最大8場の舟券を発売する。昨年9月にリニューアルし、映像モニターの総数は660にものぼる。5階まであるフロアは、2&3階は一般席、4階はゆったりとしたシートの有料席やグループルーム、5階のVIPフロアには、団体個室のロイヤルルームをはじめ5つのタイプのブースがあり、質の高い空間を提供する。1階のインフォメーションコーナーでは、初心者向けのガイダンスも行っており、ボートレースアドバイザーが、施設の案内、舟券の購入方法、レースの楽しみ方などを教えてくれる。毎日朝10時からの開館で、入館料は無料、年間360日営業。

「BP横浜ポイントクラブ会員」は、来場回数でポイントが貯まるお得なカード。5階の指定席利用では、レストランメニューの中からいずれか1品を無料でサービス。5階指定席限定で、毎週土曜日はレディスデイで料金が割引となる。