ネイチャードキュメンタリー「グレート・バリア・リーフ」ジェームズ・ブリッケル氏インタビュー

ダイバーオンライン

ダイビングスポットの検索、ダイビングライセンスの取得、ダイビングツアーを探すならダイバーオンライン

twitter facebook DIVERMAG instagram 月刊DIVER

ネイチャードキュメンタリー「グレート・バリア・リーフ」ジェームズ・ブリッケル氏インタビュー

特集


驚異の映像美、圧倒的な迫力で贈るネイチャードキュメンタリーの最高峰BBCが制作した「グレート・シリーズ」。
「グレート・バリア・リーフ」「グレート・リフト」「マダガスカル」の3本からなる本シリーズは、製作期間18ヶ月、総制作10億円の超大作ドキュメンタリーシリーズだ。
なかでも、600時間以上にも及ぶ水中撮影で捉えた「グレートバリアリーフ」はダイバー必見。ダイバーにとっては比較的ポピュラーなディスティネーションだからといって侮るなかれ。世界初や貴重な映像の数々に驚きと感動の連続、まったく新しい世界を見ることができる。
最高となる2万6千頭ものウミガメの産卵、ナイトダイビングでおなじみのブダイが寝袋を作る世界初のシーン、水・陸・空から捉えた迫力満点!レモンザメの狩りのシーンなど、驚きのシーンの連続に時を忘れて見入ってしまうこと間違いなし。
その「グレート・バリア・リーフ」でプロデューサーを努め、BBCダイビングチームのヘッドも努めるジェームズ・ブリッケル氏に撮影の裏話を聞いた。

Q.ご自身の好きなシーンの1つとしてレモンザメの狩りのシーンをあげていましたね。確かに水・陸・空から捉えた映像は美しく素晴らしいシーンでした。あのシーンは狙って撮影したのでしょうか?あれだけのシーンを撮るための撮影チームについても教えてください。

A.レモンザメの撮影は、チームと言ってもたった4人だけで撮影したんだ。新聞でレモンザメに追われたアジの群れが水面で跳ねている写真を見て、この映像が撮りたい!と思って狙って撮ったんだよ。
まず陸は普通に丘の上から、そして水中のシーンはGo pro(ミニビデオカメラ)にウェイトをつけて水中に沈めて撮影したんだよ。ダイバーがいたら警戒して近くにもいけないし、まずあのようなシーンは撮れないんだ。
そして空からの撮影だけど、実はあれ、全長6〜7mほどのアームにカメラをとりつけて4人で浜を移動しながら撮影したんだよ。素晴らしいシーンだけど、こうしてタネ明かしをしてしまうと夢が壊れてしまうね(笑)

Q.水中でアンボイナが魚を補食するシーンは衝撃的でした。あのシーンはどのようにして撮影できたのでしょうか?

A.あのシーン、実は、大学のスタジオで撮影したんだ。水槽とはいえ、ケアンズのジェームズクック大学には野生生物を採取・調査する許可を持っている海洋生物の研究者がいるので、協力しもらいアンボイナが生育する、自然環境と同じ状態を巨大な水槽の中に再現して撮影したんだ。
それでも撮影には2週間もかかった。アンボイナもお腹が空いていないと補食しないからね。
もちろん、野生生物は野生がいいのは当たり前。だけどカメラはものすごく接写ができるものを使用しなくてはならず、そのカメラには水中用のハウジングが存在しないからどっちにしても海での撮影は不可能だったんだ。

Q.ブダイの寝袋を作るシーンは世界初とのことですが、苦労はあったのでしょうか?

A.撮ること自体はとても簡単だよ。カメラと照明を用意するだけだからね。
ただ、カメラスタッフの中に寝袋作りを追っているリサーチャーがいたことはラッキーだった。

Q.撮るのは簡単だったとのことですが、なぜ世界初だったのでしょうか?

A.一般的にダイバーたちは、観察することをしないんだよ。1スポットを決めたら、じっと静かに待つことが一番大切なんだ。
ウミガメを追いかけたり、サメを追いかけたりしてみんな忙しくて結局何も見れない間に、自分はずーっと同じ場所でじっと待っている。そうすると様々なドラマに出会うことがあるよ。


Q.アオウミガメの産卵のシーンは圧巻でした。ものすごい数でしたが想像していたのでしょうか?また、見どころを教えてください。

A.いや、想像以上だったよ。カメの専門家も「今までこんな数を見たことがない」と言っていた。
アオウミガメが産卵で訪れる「レイン島」はそんなに大きい島ではないんだ。カメたちはレイン島に辿り着いてから、交尾をして休んだりしながら丘へあがる。そして産卵をして海へ戻る。これを何度も何度も繰り返すんだ。
40度の暑い中、迷子になったり、ひっくり返ったりして海に帰れず死んでしまうリスクもある。ものすごいドラマだよ。

Q.撮影にはどれくらい時間がかかったのでしょうか?

A.4週間ずつを3回だから、全撮影行程1年間の中で全部で3ヶ月くらいになるかな。

Q.あれだけの数のウミガメがいて、足の踏み場もないような状態で大掛かりなセットを用意するのも無理だと思いますが、どのように撮影したのでしょうか?手持ちカメラも使用されたのですか?

A.手持ちカメラはほとんど使ってないよ。レイン島の近くに船をつけて、カメの数が少ない時を見計らって三脚のカメラをセットしておいて撮るんだ。できるだけカメたちに干渉しないように細心の注意を払ってね。ただ、カメがあまりにも多すぎる時は三脚を支えていなくちゃいけなかったんだけど、カメが砂を蹴り上げるので、夜なのに全員サングラスをしていたよ。あれは滑稽だったな。

Q.サンゴの成長を数ヶ月に渡って撮影されてましたね。固定カメラやスタッフを常駐させたのでしょうか?

A.サンゴの撮影は、カメラの位置もサンゴの位置も動いてはいけないから、とても難しくて自然環境下ではまず無理なんだ。
サンゴが死んでしまったり、サイクロンがきたり・・・。成長もすごく遅くて、アクロポーラという比較的成長が早い種類を撮影用に選んだけど、それでも5ヶ月でほんのちょっとしか成長しないんだよ。
海は、水が動くし半年間もカメラを固定しておくなんて電力も無理だから、スタジオの水槽にサンプルを持ってきて撮影したんだ。
すごく時間も手間もかかった割に、本編では本当に短縮しているからその苦労は見えないだろうな。思い通りに撮れなくて悔しい思いをしたシーンの一つでもあるよ。

Q.最後にこれこそダイバーに一番見て欲しい!というシーンを教えてください。

A.カスミアジの狩りのシーンが個人的には好きだし、おすすめしたいな。アジはダイバーにとっては定番のよく見る魚だと思うけど、実際に補食するシーン、映像というのはダイバーでも見ることができないから、より楽しめると思うよ。

ジェームズ・ブリッケル

BBCナチュラル・ヒストリー・ユニット(以下BBC NHU)所属の、ワイルド・ライフ映像制作者。BAFTA(英国アカデミー賞)受賞歴もある。動物学を専攻後、念願であったBBC NHUに加入。現在は、BBC NHUダイビングチーム(水中撮影チーム)のヘッドを務める。番組制作の中で、ホッキョクグマ、ライオン、サメ、クロコダイルその他、様々な種類の危険な野生生物に間近に接近してきたにもかかわらず、ピラニアに噛まれた以外は、とくに大きな怪我もなく現在に至る。フランスの海洋学者ジャック=イヴ・クストー、イギリスの動物学者デイヴィッド・アッテンボローに憧れ、幼いころから動物に興味を持つ。BBC NHUに加入してからは、子供の頃から彼のヒーローであった、アッテンボローのもと、多数の番組制作に携わっている。

吹き替えナレーターは注目の若手俳優、青木崇高が担当

1980年3月14日生まれ。大阪府出身。2003年に「バトル・ロワイヤルⅡ鎮魂歌」で本格的俳優デビュー。以降、「一命」(11)、「るろうに剣心」(12)、「黄金を抱いて飛べ」(12)などに出演。
NHK大河ドラマ「竜馬伝」(10)、「平清盛」(12)など数多くの時代劇に出演し、独特の存在感を放つ。第8回おおさかシネフェスティバル2013で助演男優賞を受賞し、今後の活躍が期待される実力派俳優。


【グレート・バリア・リーフ BBCオリジナル版】
地球が生んだ世界で最も美しき海の宝石たち

オーストラリアの東部に広がり、世界の七不思議のひとつに数えられ、1981年には世界遺産に登録された世界最大のサンゴ礁地帯グレート・バリア・リーフ。無数に生息する珊瑚やそのほかの海洋動物、そして魚たちが織り成す生態系は、ここでしか成立しないものが多い。そして、サンゴ礁は、波、潮の流れ、太陽と月のリズム、地球の気候変動によって常に変化し、個性的なサンゴ礁の中には、まさに“海の宝石”のごとく夜になると蛍光色に輝く種もある。BBCは現地で長期のロケーションを敢行し、刻々と変化するサンゴ礁の姿、ここにしかいない固有種の動物たちがつむぐ独自の生態系を記録するのに成功。中でも、ある島で過去最高となる2万6000頭ものウミガメが産卵する映像は必見。2ヶ月あまりで、孵化したカメたちは、生まれた浜から海に辿り着くまで、海鳥、カニなどの点滴とサバイバルを繰り広げる。地球温暖化の影響でサンゴ礁が破壊されている現状を報告し、世界に警鐘を打ち鳴らす、かつて見たことがない神秘の自然を映し出したネイチャー・ドキュメンタリー。

■Blu-ray(発売中)
定価:5,980円
DISC:1枚
本編:約151分(全3話×各約50分)
特典映像:約2分、ムービングフォトギャラリー

■DVD(発売中)
定価:4,980円
DISC:2枚
本編:約151分(全3話×各約50分)
特典映像:約2分、ムービングフォトギャラリー

製作総指揮:ニール・ナイチンゲール
プロデューサー:ジェームズ・ブリッケル
ナレーター:ドン・ハルバート(吹き替え:青木崇高)
販売元:エイベックスマーケティング
購入はこちら


【グレート・リフト BBCオリジナル版】
地球の割れ目へようこそ。

紅海からエチオピア、タンザニアを抜けて、モザンビーク海峡へー。アフリカ大陸の東側を南北およそ5000kmにもわたって、縦断する大地溝帯(グレート・リフト・ヴァレー)は、その幅が100kmに到達することもある巨大な渓谷。そこで見つかる人類の化石の多さから、“人類生誕の地"と呼ばれ、アフリカ最高峰のキリマンジャロやセレンゲティ国立公園のサバンナ地帯、さらにヴィクトリア湖をはじめとした豊かな湖など変化に富んだ自然の数々を呑み込みながら形成される、まさに世界屈指の自然パノラマの宝庫だ。
本作は、火山・湖水・草原の3つのパートに分かれ、それぞれの圧倒的なランドスケープを描写しながら、この地に息づく生物たちの物語を丁寧に紡ぎ上げる。周囲に多くの火山が存在する同値は、地熱・水・草原に恵まれ、生態系もまた多彩であり、その映像は息を呑むほどのスケールだ。18ヶ月に及ぶ撮影で捉えた野生の動物や植物は、ハイランドロックハイラックス、シロハラアカクロノスリ、ジャイアント・ロベリア、サイド・ストライプド・カメレオン、キプンジなど現地にしか棲息しないものばかり!

■Blu-ray(発売中)
定価:5,980円
DISC:1枚
本編:約150分(全3話×各約50分)
特典映像:約32分/メイキング、ムービングフォトギャラリー

■DVD(発売中)
定価:4,980円
DISC:2枚
本編:約151分(全3話×各約50分)
特典映像:約32分/メイキング、ムービングフォトギャラリー

製作総指揮:マイケル・ガントン「ライフーいのちをつなぐ物語ー」
プロデューサー:フィル・チャップマン
ナレーター:ヒュー・クアルシー(吹き替え:青木崇高)
販売元:エイベックスマーケティング
購入はこちら


【マダガスカル BBCオリジナル版】
神秘の島の世にも不思議ないきものたち

東アフリカ沖に浮かぶ神秘の島マダガスカル。そこには独自の進化を遂げた不思議な動物たちがいた・・・。ネイチャー・ドキュメンタリーの最高峰BBC EARTH"Great"シリーズの第2弾。今回撮影スタッフが向かったのは東アフリカ沖のインド洋に浮かぶマダガスカル島。およそ1億6000万年前、巨大な大陸が分裂し、アフリカからインドが分離。その過程でできた取り残された陸の塊がマダガスカル島となった。隔絶されたこの島で、生き物たちは独自の進化を遂げ、島の生物の80%以上がここにしか生息しない固有種だ。また、南北に長い島には背骨のような山地があり、島の東西は地形も気候もまったく異なり、生物の多様性をもたらしている。18ヶ月にも及ぶ長期撮影による、貴重な映像の数々と自然界のドラマから目が離せなくなる!世界遺産、ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区、アツィナナナの雨林を有するマダガスカル。島の中央には南北に渡って縦断する2000m級の山々、中央高地がそびえている。島を代表する動物はたった一種の祖先から80種へと進化したキツネザルたち。その他にも世界最小のカメレオンなど多数のユニークな生き物たちを紹介し、マダガスカルがどのようにして固有種の宝庫になったかを探りながら貴重な映像をお届けする。

■Blu-ray(発売中)
定価:5,980円
DISC:1枚
本編:約150分(全3話×各約50分)
特典映像:約42分/メイキング、ムービングフォトギャラリー

■DVD(発売中)
定価:4,980円
DISC:2枚
本編:約150分(全3話×各約50分)
特典映像:約42分/メイキング、ムービングフォトギャラリー

製作総指揮:マイケル・ガントン「ライフーいのちをつなぐ物語ー」
プロデューサー:メアリー・サマーイル
ナレーター:デヴィッド・アッテンボロー(吹き替え:青木崇高)
販売元:エイベックスマーケティング
購入はこちら