【初心者向け】ダイビングの行き方・行き先の選び方

せっかく講習は受けたのに、気がつかない間にすっかりブランクがあいてしまったりという人、意外に多いのです。それはもったいない! 自分から積極的に行動して、どんどん海へでかけましょう。ここではどこからはじめていいのかわからない人に、ダイビングへの参加方法を紹介します。

ダイビングの行き方・参加方法
ダイビングに行くに3つの方法
潜る海の選び方
厳選ビギナー向けの国内&海外の海

ダイビングの行き方・参加方法

講習は受けたあと、どうやって潜りに行けばいいのでしょうか? 身近にベテランダイバーがいて、いつでも連れて行ってもらえるという人は稀です。とくに器材を持っていなかったりいっしょに潜りに行く仲間がいない場合は次の一歩を踏み出しにくいもの。
講習を受けたショップが近くにあるなら、自分のダイビングのレベルを把握しているインストラクターもいて、スムーズにダイビングに行くことができますが、講習を受けたのが自宅から遠方だったり海外のショップなどの場合、きっかけをなくしてブランクダイバーになるケースが多いのです。
器材はレンタルできるし、実はほとんどの人がひとり参加だったりします。大切なのは、早く自分に合った方法を見つけて、定期的にダイビングに行くこと。講習を受けた後、月に1回の割合を目標に潜りに行けば、どんどん上達することができます。

ダイビングに行く3つの方法

1. ショップのスタッフと一緒に行く

ダイビング技術に不安を抱えているなら、まずは自宅や仕事先、通勤途中にダイビングショップがないか探してみましょう。どこのショップでも、日帰りや1泊つきなどのファンダイビング・コースを開催しているので、スキルや値段、スケジュールなど相談したら、ショップスタッフと行くファンダイビング・コースに参加するとよいでしょう。
事前に不安な点や自分のレベルをインストラクターへ伝えておくことで「器材セッティングがちゃんとできるか不安」「潜降がスムーズにできない」「耳抜きができない」といった場合にも対応してもらえるため、安心感があります。
自分のダイビングスキルのレベルに合ったポイント選びから相談に乗ってもらえて、申し込むだけであとの手配は不要という点も便利です。また何度か参加するうちに参加者とも仲良くなるので、海仲間を増やしたい人にもおすすめです。

▶メリット
ダイビングのスキル不足をフォローしてもらえる。ダイビング仲間を作りやすい
▶デメリット
料金が少し割高になることもある
▶こんな人におすすめ
安全、安心を最優先した人・ダイビングスキルに不安のある人

2. 海の近くのダイビングショップに行く

行きたい場所へ自分たちで出かけて、海そばのダイビングショップのファンダイビング・コースを利用して潜る方法。
たとえば東京から伊豆半島へ日帰りで潜りに行くなら、目的地を決めて利用したい海の近くのショップに、例えばガイド付き2ビーチダイブなどファインダイビングの予約をします。当日は、自分で車や電車を利用して現地へ向かいます。
沖縄や海外の場合も自ら現地にある海そばのショップに予約、直接行ってファンダイビングを楽しむこともできます。実際に、沖縄やセブ、グアムなど安・近・短の温かい海に年2~3回通う人もいます。
自由度が高いぶん、情報収集や予約に手間かかったり、日本人スタッフがいない場合は語学力が必要な場合もありますが、日程を自由に決めたい人や、いろんな場所で自由にダイビングを楽しみたい人はこの方法がいいでしょう。

▶メリット
自分の都合や好みを最優先できる
▶デメリット
パッケージツアーに比べ割高になることもある
▶こんな人におすすめ
旅慣れている人・ダイビングに不安のない人

3.  旅行会社のダイビングツアーで行く

海外や沖縄などへ潜りに行く場合には、旅行社主催のダイビングツアーを利用する方法があります。航空券・宿泊・ダイビングがパッケージになっていて、別々で手配する手間が省けて手軽なうえ、割安になっている場合が多いため人気があります。
ただ、フライト時間が選べなかったり、宿やダイビングショップの選択の幅が狭かったりと、自分の都合や好みは100%反映されないこともあります。基本的なダイビングスキルを身に付けた人向きといえるかもしれません。

▶メリット
お得な値段が魅力・旅行会社にお任せで手間がかからない
▶デメリット
好みや都合は完全に一致しない場合も・基本的なダイビングスキルがある方が無難
▶こんな人におすすめ
たくさん潜って異国の文化にも興味がある人・お得に旅したい人

ダイビングへ行く3つの方法
国内日帰り 国内遠距離   海外
ショップのスタッフと行く
自ら現地ショップに行く
旅行代理店のツアーで行く

 

潜る海の選び方

ダイビングの基本は安全に楽しく! そのためには、潜る海のことや季節ごとの特徴を知っておくことが大切です。ビギナーだからといって他人任せにせず、ダイビングに行く前には自分で確認しましょう。「海のレベルが高くて現地で焦った」なんてことにならないためにも、以下の3つのポイントを踏まえて事前チェックをしましょう。

1.  海の難易度を確認する

初心者のうちは、水深が浅くて波や潮の流れがほとんどないポイントが多い場所を選ぶのが基本です。水深が深いポイントは中性浮力がきちんととれるようになってから。
また、潮流があるポイントの場合はある程度の脚力が必要です。不安からエアの消費が速くなったり、グループからはぐれる可能性もあるので、ある程度経験を積んでから行くといいでしょう。
とくに潮の流れが強いポイントでのボートダイブは、船を固定(アンカリング)せずにエントリーして潮の流れに乗って水中を移動し、浮上したところで船に拾ってもらうというドリフトダイブが中心になります。こうしたポイントの多い、いわゆる難易度の高い海では、経験と高度なダイビングスキルが必要とされるため、「ダイブ数50本以上」というような参加条件を設けられていることもあります。

2.  シーズンを確認する

季節によって気温や風向きが変わるように、海の状況も季節によって変わります。水温、透明度、波の具合など、どんなに天気がよくても風が強い季節では潜れないこともあり、季節によっては水が濁りがちなこともあります。
本州の海の季節は陸上より約2か月遅れになります。意外かもしれませんが、真夏よりも秋のほうが水温は高く水も澄んだベストシーズンなのです。
初心者のうちはストレスが少なく潜れるように、海が穏やかなシーズン、具体的には風や雨の影響が少なく、透明度の高い季節を選びたいところ。また、水中で寒さを感じると大きなストレスになるため、持っているウエットスーツやドライスーツで無理なく潜れる水温かどうかも確認しておきましょう。
南国のビーチリゾートでも、風や雨の影響でダイビングに向かない季節や、閉鎖している期間があるので、確認しておきましょう。

3. 見られる生き物を確認する

最初は潜ることだけで精いっぱいのはずですが、少し余裕が出てきたら、見てみたい生物をチェックして海に出かけてみましょう。事前に調べておくと出会えたときの喜びは一段と大きいもの。その地域にしかいない固有種や季節によっては産卵の時期など、海の中もその地域や時期によって見られるものが違うものです。
ベテランダイバーの中には、お気に入りの生物がいて、「○○を見たいからこの時期にこの海に潜りに行く」という人もいます。

厳選 ビギナー向けの国内&海外の海

ダイバーになったら潜ってみたい海は日本国内、沖縄はもちろん世界中に広がるものですが、最初から無理は禁物です。まずは、ビギナー向きの海況が穏やかな場所へ行きましょう。
海外なら、日本人のダイビングガイドが現地にいる所がなにかと安心です。もし、久しぶりのダイビングで沖縄や海外などのビッグツアーに出かけるなら、その前に近くの海で1日ウォーミングアップに潜っておくか、スキルによってはショップのリフレッシュコースを受講することをおすすめします。

伊豆半島

どんな海

国内屈指のダイビングフィールドでおよそ30ものエリアがあり、生物も豊富でビギナーからベテランまで楽しめる海(ドリフトダイブ が主流の神子元島を除く)。水深が浅く穏やかなビーチエントリーポイントの多くは、スロープや手すりが設置してあり、エントリー&エ グジットも楽ちん。ボートダイブでは地形や回遊魚なども楽しめる。
四季折々の表情も見どころで、冬から春にかけては人気のダンゴウオ、春から夏にかけてはアオリイカの産卵、秋には黒潮に乗ってサンゴ礁の海からやって来た幼魚でにぎわい、冬には深海魚が見られることも。

シーズナリティ

ベストシーズンはウエットスーツでも快適に潜れる23 ~ 26℃の水温になる秋で、台風さえ来なければ安定した天候が期待できます。12月中旬ごろから水温はぐっと下がるものの、透明度はグンと上がります。
冬場は水温が14 ~ 18℃と低く、ドライスーツが主流で北西の風が多いため、東伊豆のポイントは穏やかな日が多くなります。夏場の7 ~ 8月には水温も19 ~ 25℃と上昇するため、ウエットスーツで快適に潜れる季節です。

紀伊半島

どんな海

黒潮の影響を受けて、本州でもっとも大規模なサンゴの群生が見られる串本など、ほかにはない独特な自然が魅力の紀伊半島。近畿地方および中部地方のダイバーのホームグラウンド的存在で、入り組んだ海岸沿いにはおよそ14エリアが点在しています。
穏やかな湾内のビーチポイントでは砂地やゴロタ、岩場に潜む小さな生物が楽しめて、ボートで潜る沖合のポイントでは回遊魚やサメ類などが見られることが多いのが特徴です。

シーズナリティ

22 ~ 26℃と水温が高く、生物も豊富な秋がベストシーズン。11月ごろから水温22℃を下回りドライスーツの季節になります。
また、12 ~ 2月はいいところでは透明度が20 ~ 30mと1年でもっともクリアに。冬場は北西の風が強いため南~東側のエリアは海が穏やかな日が多いのも特徴。水温が22℃以上となる7月ごろからウエットスーツの季節になります。

沖縄

どんな海

豊かなサンゴ礁の海はその美しい景観に加えて、熱帯性のカラフルで多様な生物が多く、ダイバーを魅了しています。とくに石垣島には初心者でも潜れるマンタポイントがあり、高い人気を誇っています。ダイビングの拠点となるのはこの石垣島をはじめ沖縄本島、久米島、ケラマ諸島、宮古島、西表島などおよそ18島。
中でも初心者におすすめの沖縄本島は、日本各地から直行便の乗り入れもあってアクセスがいいため、週末+αで出かけるダイバーもいます。

シーズナリティ

6月の終わりから7月の初めに梅雨が明けるとベストシーズン到来。水温は26 ~ 30℃で海も穏やかな日が続き、生物の産卵行動など見どころもたくさんあります。ただし同時に7 ~ 9月は台風に注意が必要。
11月初旬に北風が吹き始めるとボートでの遠出は難しくなりますが、南風が吹く夏場に潜れなかった南側のポイントが旬を迎えます。1 ~ 2月の冬場は天気がよければ昼間はTシャツで過ごせるほどですが、意外にも水温は20℃前後と低いため、必要に応じて防寒対策をすることをおすすめします。

グアム

どんな海

年間平均気温が26℃の常夏の島で、抜群の透明度を誇るグアム。有名なハートの形をした穴ポイント「ブルーホール」(最大水深35m:中性浮力がとれること)をはじめ、巨大ロウニンアジに会える「ギャブギャブⅡ」などポイントも多彩。ボートダイブが主流ですが、ビーチポイントもあります。

シーズナリティ

1年中水温が25 ~ 30℃と温かいため、ウエットスーツでダイビングできます。11 ~ 5月が乾季で6 ~ 10月が雨季。
雨季と言ってもスコールが短時間降る程度なので、ダイビングへの影響はあまりない場合がほとんどですが、7 ~10月は台風シーズンになり、ダイビングできない場合もあります。

サイパン

どんな海

美しいサンゴ礁、真っ白な砂地、豪快な地形などさまざまな水中景観が楽しめる南国の楽園。とくにベテランダイバーにも人気の「グロット」は石灰岩が造り出した荘厳な地形が魅力で、ある程度の経験を積んでぜひトライしてみたいポイントです。このグロットをはじめビーチエントリーのポイントはもちろん、ボートダイブのポイントも多彩なため、多くのダイバーに人気。

シーズナリティ

1年中水温が25 ~ 30℃と温かく、ウエットスーツでダイビングできます。11 ~ 5月は乾季で過ごしやすいものの、風が強い日が多くボートでの遠出は難しいことも。6 ~ 10月は雨季でもスコールが短時間降る程度。ベストシーズンは風がおさまる4 ~ 7月。また、上陸することはほとんどありませんが、9~ 11月は台風シーズンになります。

アマダン海

どんな海

マレー半島の西側に広がるアンダマン海は、色鮮やかなソフトコーラルや回遊魚の大群、マンタなどの大物にも会える繊細かつワイルドな魅力にあふれています。プーケットやカオラックからのデイトリップもありますが、比較的初心者向けでもあるクルーズ船で寝泊まりしながら潜るスタイルが大人気です。
いっぽう、東側のタイ湾は穏やかで初心者からOK。中でも人気のダイバーズアイランド・タオ島ではサンゴのお花畑や魚群を楽しめる、いずれもボートダイブが主流だ。

シーズナリティ

アンダマン海のベストシーズンは11 ~ 5月の乾季で、水温は24 ~ 29℃。クルーズ船もこの時期のみ運行しています。タイ湾のタオ島は3 ~ 10月がオンシーズン。水温は26 ~ 30℃と温かくウエットスーツで潜ることができます。

AUTHOR

Amano

DIVER ONLINE 編集部

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